エピソード11 緑のお湯と、黄色い声の…温泉に行こう!

2019.9.3

simカードを手に入れて、心の安定を取り戻した。地図さえ見れれば、もう怖いものはない。

さて上海小姐とはお別れして、宿を探した。

今日の宿はその上海小姐が勤めているchina bankのすぐ近く…宿を訪れるとカウンターにペアレントらしき女性がぽつんといた。hello! I booked here by booking com… と言うと…しばらく、パソコンを見て私の名前を探して、"オワユ ミエスタ ブルタニュ?"だったような…最初はハンガリー語かと思ったら…しっかり英語だった。それにしても、何という訛り…"are you MR furutani?"という事に気がつくのに、30秒程かかった。

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とにかく、備え付けのネスカフェ(セルフでタダ)のコーヒーを一杯飲んで、セチェニー温泉に行く事にした。

他にも温泉があったのだが、ゲイが沢山いるという噂の温泉もあり、そちらは宿から近いのだがそちらの趣味は皆無なので予定通りセチェニー温泉に行く事にした。こちらは男女混浴…混浴といってもプールみたいなものでみんな水着や海水パンツを履いている。私も日本から持参してきた。温泉に入ってみると、とにかくソーダ色が鮮やかで、建物とのコントラストが何ともいい感じだ。これが私が訪れたかった目的の場所だった。

 

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ここは老若男女それぞれ、楽しんでいた。

プールのように泳いでいる人々、チェスに興じる人々、プールの真ん中でいちゃつくカップ

、孫を連れて抱っこしているおじいさん、それから現地のJK、私と同じように何人かで旅行しているインド系の女性…本当にここはブダペストの人々の憩いの場所なんだな…

私も温泉好きだけど、少し温度が低いのが不満だった…でも、楽しかった。

温泉場にも関わらず、やはりスマホを持ってきた。この場所をカメラに収めない手はないだろう!ちょうど後ろに、地元のJKらしきキャワキャワの女の子たちがいた。私の方を見てなぜかクスクス笑っている。東洋人がそんなに珍しいか?あなた方もマジャール人、れっきとしたアジア人種だ。でも、やはりカメラ収めたくて…収まりたくて…シャッターをお願いした。

この時点で、私もバルトロメオの事を言えないな…とはと思った(笑)

旅の恥はかき捨て…裸になれば皆同じ…行動するはいっときの恥…しないは一生の恥…俺は男だ!…というわけで、一緒にパチリ…なぜか、彼女らは10分くらい大笑いをしていた。

そんなに笑うことか?

 

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そんなに日本人が珍しいのか…こんなことするおじさんが珍しいのか…ウケていたみたいだ。

"チャイニーズ?"

またまた…チャイニーズか…"NO NO I'm japan ese"そこではじめて少し顔色が変わったか…"wooouー!"やはり日本人の一人旅が珍しいようだ。

でも、どこかの親類女の子か娘か…そんな年頃の女の子みたいで少しうるさいので、しんどくなってきた。ここらの反応は日本もハンガリーも同じだな。そういうわけで、この後は泳いだり、寝そべったりしてリラックスタイム…しばし旅の疲れを取るべくねむってしまった。

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さて、ここにずっといるわけにはいかないので、身支度をして、今度はドナウ川クルーズと洒落込もう。空を見るともう夕方で、空には月も出てた。

こりゃ…トワイライトクルーズになりそうだな…

エピソード10 ソーダ色の街と、もどかしきWスタンダード

2019.9.2

バルトロメオと慌ただしい別れを終えて、急いでブダペストに向かい辿り着いたのは午前11時…なんとも間抜けなハンガリーの旅となった。ブダペスト南dilly駅に到着し、遅い朝ごはんのピザをコーヒーで流し込んで食べた。ずっと、米のメシを食べておらず、生水を飲んでいないのにお腹の調子が悪い。オーストリア国境の駅からの片道切符は5€(2000フォリント)だが、あまり現地通貨がなかったので、50€ほど両替、後は駅の荷物預かり所に荷物を預けて、地下鉄の1日券1800フオリントを購入した。

 

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sim屋はこの辺りにないので、とりあえず、クリスチナ通りを南下して、ゲッレールドの丘に登ろう。丘に登ればブダ城、大きな教会、漁師の砦観光案内所にお洒落なカフェ、色々ある。そして丘を下ってドナウ川にかかる鎖橋に向けて歩いて行こう。ブダペスト南駅はsim屋がない以外はとても良い位置にある。これで一気に観光時間が節約できるぞ。そして、宿に戻ってセチェニー温泉につかる予定が立ってしまった。…初めての街の観光にしてはフットワークが軽すぎる。…いいぞいいぞ!!でも、焦りませんよ。とにかく、あっちフラフラこっちフラフラ取り止めもなく歩き回った。天気は曇りがちだが街の景色は…まるでおとぎの国だな。f:id:furton_13:20191019162006j:image
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写真は誰か人を呼び止めてシャッターを押してもらう。excuse me. could you push the shutter?…もう何十回言っただろうか?でもね…ここからお話しに花が咲くこともしばしある…これもまた事実😅

 

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スマホにもタイマーが付いているのでそれで事足りるときはいいのだが、どうしても自分の撮りたい景色が撮れなかったらすると頼んでしまう。漁夫の砦では香港の女性にシャッターを依頼した。この方も京都の大学に半年ほど短期留学していた才女…日本語がとても流暢だ。

 

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「おたくの国今大変だね。」「そうです。あまり落ち着かないので、わたし旅に出ました。どうなるのでしょうね?」「以前のように平和な街にもどるといいね。頑張んなよ!」お互いできるだけの笑顔で、できるだけの爽やかさを意識して声をかけた。…これが私ができる精一杯の気遣いだと思った。でも、私の心の叫びは「中国政府も本当に高圧的だね。断固、圧力負けるなよ。天安門の二の前になるなよ。」このバージョンも私の心にあった。まさに、私の心の中のダブルフタンダードである。香港人だけでなく、私の中のダブルスタンダードはいろんな国に対してある。中国人、香港人、韓国人、イギリス人、南アフリカ人、アメリカ人、イラン人など他の国にも言いたいことは山ほどある。でも、そのようなことをオブラートに包まずに口にして本当に相手を元気つけられるのか?一体何になるのか?それで、何か変わるのか?国の政治や政策をその国の民間人に投射しない…これが私なりのもどかしく悲しいダブルスタンダードだ。自分の思ったことを主張する…海外に出たらそれはとても大事な事なのだが、私にはどうしてもできない。いつの日かシングルスタンダードになる日が来ることを願うばかりだ。

 

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さて、今度は鎖橋まで行ってそこで、シャッターを押してもらうよう、旅行中のフランス人男性に頼んだ。快諾してくれた。最後にフランク語でMerci〜と言ったがその後にシェイシェイ…私は中国人だと思われてたんだな…少し、寂しい気分になった。旅をしてるとしょっちゅう間違えられる。最初の掛け声はニーハオからから始まって、チーナ、チーノ、チャイナ…である。たいてい国籍を聞かれる時は悲しいかな、まずチャイナ、次はコリアその次にジャパン…である。でもこれは国の実力ランク付けではなく、どれだけ他の国の人に対しアピールしているか…の順番なのかもしれない。

 

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さて繁華街に出たので、sim屋を探さなければならない。これがないと、wifiが繋がらない…死活問題である。全く見当がつかなかったので、今度はブロンドヘアのブルーの目をした女性に英語で「ドゥーユーノウ スマートホンショップ?」英語がそれほど堪能ではないのか両手を広げられ困っていた。しかたがないので、東洋人らしき女性にまたもや聞いたら、なんと上海から来た中国人、おまけに日本語話せるじゃないか!話をによると今は中国系のブダペストの銀行に勤務していて、もうじき上海に帰るときうことだ。中国人は総じてとても親切だ。ときどき、失礼な人にも出会すけどね。

実はその中国女性もスマホのショップに行く途中だったのでか「.一緒に行くか?」という事でお供することにした。彼女は上海人らしくとてもサバサバしていて、建設的でバブル時代のやり手のオフィスレディを彷彿とさせる感じの女性だった。私は向上心のある人物は男女問わずとても好きだ。なぜか、挫けそうなときとても元気をもらえる。このブダペストの街に来てまだ4時間半ほどだが、いろんな人に助けてもらっていることになるな…(続く)

 

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エピソード02 小心者の搭乗手続き

エピソード:02

2019.8.29〜30

小浜から近江今津までのバスに乗り、湖西線で大阪に行き、南海電車関空まで行く。関空にはいつも少し早めについて、空港内の吉野家で汁だく大盛り、紅生姜も大盛り、七味唐辛子も大盛り?をかき込む。これで日本のメシもしばらくおさらばだなあ…

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Eチケットを航空会社のカウンターに持って行き、ボーディングパスを受け取る…そして早めに入国審査を受けて、搭乗ゲートで待つ。空港着いてからの手続きは遅くなっていい事はひとつもないのだ。小心者の私はこの辺りはとても臆病なのだ。…でも、臆病者が故にどれだけ助かった事か!本当に身に染みているのも確か…

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いろんな国の空港でガイドブック通りに行ったら間違いなく乗り遅れていたり、あと電車一本乗り遅れていたら乗り遅れていたかもしれない…そんな体験が山ほどある。とにかく、空港から市街地への交通手段には魔物が多い。スリランカでは市内からのバスの直行便がなく、あちこち迷いながら、現地の人に聞きながら3時間かけてたどり着いた。バンコクでは電車が通常通りうごいているにもかかわらず、怪しげな駅員を装った客引き旅行会社?に法外な料金ふっかけられるは…(相場と著しく違うので断ったが、そんなにスキだらけに見えるか?密かにプライドが傷ついてしまった…

その他にも、カンボジアのシュリムラップ、マダガスカル のアンタナナリブ、インドのデリー…ここではクモスケタクシーがウジャウジャいる。タクシー料金がわかる安心のUberも当てにならないから厄介だ。

国の玄関口でハイソサエティなイメージがある空港だが、右も左も分からないと踏んで値段交渉してくる輩が多いので、できることなら公共交通機関を利用したい。どの空港も市街地とはすこしはなれたところにあり、早朝や夜になるとそのバスや電車も無くなってしまう。また、無駄な動きをしたくないので、飛行機は朝の便に乗るなら空港で野宿し早朝にチェックイン、昼時出発なら朝に宿を出て10時までには空港に到着する。そう言う感覚が身についてしまっている。空港野宿は本当にヤバい国以外は、タクシーよりは魔は多くない。

 

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搭乗手続きを終えて、とある中華系空港で上海でトランジット、ここでwifiを使用したが、Facebook、LINE、google全部通じない😭😭これらは中国の外部情報規制に引っかかるので通じない。wechatなら通じたのだろうが、その時はまだアプリが入っていなかった。そんなこんなで、登場時間が来たのでさっさと乗り込んで自分の席を探すと、ohh…足が伸ばせるCA席の向かいではないか!…実は関西空港に登場時間より4時間も早く着いてしまった。それで、ボーディングパスのカウンターの前で少し待っていて、早めに並んで手続きをすませたのだ。

eチケットを提出し、恥ずかしげもなく、「少し足をくじいたので足を伸ばせる非常口の席が空いていたらお願いします🥺」と頼んでみたら、「空いていますよ。英語は話せますか?」「…あ、はい…(ア.リトルね…)」次の質問「万が一何かあった時は、非常口の近くなので誘導手伝ってもらうことになりますが、…よろしいでしょうか?」「…う、はい。(メイビーね…)」最後の質問!「前の席に客室乗務員がせきにつくことがありますが、よろしいでしょうか?」「…お、はい(少し、クールに…でも心の中は、(ちょー!ハッピーね💌💌))…いえいえ、実は確信犯でしたー!こうして、格安航空券でみなしファーストクラスをゲットしたのである。

 

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席に座ってこれからブダペストへ行くことになるが、いよいよ、日本語は聞こえなくなった…

周りは、中国語ときどき英語の世界だ。でも、足はぐっと伸ばせるし、ビールとワインとコーヒーと水と4つも頼んでしまった。この辺りが、中国人と間違えられる所以かも知れない。…機内食は…お腹が空いていればなんでもうまい!!ここは日本じゃないよ!いつも周りの空気を読んで、遠慮しながら、牽制し合いながら生活しているし、それが身についてしまっている。日本国内でも、派閥やボス的存在のいる会合ではそう言う気遣いは必須だし、プライベートの飲み会の中でさえ、そう言う事に妙にうるさい人が時々いるもんだ。気持ちはわかるが、プライベートな時くらいその呪縛から離れようよ…と思う時がある。その呪縛にかかったフリをする事で人間関係がうまく行くのだと思うが、見方を変えると、何と窮屈な…おそらく日本を嫌いになる外国人は、この見えない不自由さに辟易として国に逃げ帰るのじゃないかと思う。自分の可能な範囲内で欲しいものは欲しいというのが、国際規格…私はこちらの方が向いているかも知れない。日本の遠慮の振る舞いを外国ですると、間違いなく損をする!外国で会った初対面の日本人ならそのモードも必要だが。

別枠で、どんなに急いでいる時もレディーファーストとオールドファースト、これだけは忘れないようにしたい。…バスや電車で席を譲る、ドアを引いてあげる、親しくなったなら重いものを持ってあげる。これだけで、日本人の心象が格段にアップするのではないかと私は勝手に思っている。

 

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そのうち、「ポン」と言う音とともにシートベルトのランプが点き、チャイナビューティなCAが私の席の前に座った。飛行機もしばらくは揺れていたのでCAも立つ気配がないし、私を「どこの、おっさんか?」と言う感じで見ているようだ。私は思い切って話してみた。 wheres your country in China? 少し微笑みながら「ベイジェイン」10秒ほど考えたが…ああ。北京ね。japanese ? yes…そんな感じでいろいろ大阪に京都に行った事があるのか?とか小浜(obama)は知っているか?とか北京に入った事があるのか?万里の長城はとても大きくて感動した…とか…中学生レベルのコミュニュケーションだが、楽しかった。そして、第2ステージHow many days will you stay Budapest?この後に「Will you escort Budapest tomorrow? If you are on holiday…と言う常套文句を用意していたのは言うまでもないが、i must come bank tomorrow China.,…これもまた、悲しいお決まりの常套文句😭😭上手いこと断られたな…まさか、これも航空会社のマニュアル?

シートベルトのも消えて、機内を移動できるようになり、飲み物が運ばれてきた。私は、またまたビールを頼んで、飲み干した。

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エピソード09 乗り越した!やっちまったぜ。

2019.9.1〜9.2

バルトロメオ君…名前を聞くのを忘れたので彼をこう呼びます。3年前、奥さんと離婚したが、キエフで元奥さんと住んでいる娘の結婚式に出た帰りだそうだ。ロシア語とドイツ語を話すが、英語もカタコト程度に話す。私と同じくらいのレベルとあってか、お互い何が言いたいか探り合いながら話した。彼はフランクフルトでとある自動車メーカーで働いているらしい。

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ウクライナのchop(チョーブ)という国境の町を越えるといよいよウクライナsimカードが怪しくなってきた。Google翻訳も使えない。カタコトの英語でお互いの身の上を話した。私がなぜ旅行しているのか。家族の様子はどうか。

おもむろに、「隣の部屋にいる金髪青い目の女性は美人だ??…一緒に遊びに行こうか!!」…バルトロメオ…おまえ、なかなかのちょい悪オヤジだな……あなたが嫁さんと離婚したのも案外そのあたりにあるのかも…と詮索するも束の間、残念そうな顔してかえってきた。なんと、隣の部屋へ行ってウクライナ美人に声をかけてきたのだ。…バルトロメオ…イタリア人みたいで羨ましいぞ!!私も、その勇気が欲しい。どれだけ単独一人旅をしているかといっても、あなたの真似はできない…リスペクトしてしまう!でも、とても無邪気な笑顔が憎めなくて私もついついペースに巻き込まれてしまう。まるで、学生時代に戻ったみたいな懐かしい感覚だった。

私もおこぼれに与れるかと思いきや、「子どもが寝てるので今日はダメ!」と言われたらしい。そうか…それは残念だった(密かに私も残念だ!)私もバルトロメオも何とかお互いのツーショット写真だけは撮らせていただいた。ここで私とバルトロメオのツーショット写真を撮るのを忘れてしまった!いつもそうだが、男同士の写真はなぜか撮るのを忘れる…この辺りが私らしいと言えばそうかもしれない。これについては昔、モントリオールのゲストハウスで「男同士ツーショット写真を撮ろうか?」と言ったら「私はゲイではない」と言われて断られた苦い思い出がある。それからか…あまり撮らなくなったのか小さなトラウマになっているのか進んで撮ろうとしなくなった。

…でも、あなたの勇気に私は感動して、日本お土産を進呈した。それは、100円ショップで買った太陽電池で動くまねきねこ!これは、私の職場の近くの100円ショップで買ったもの。

私は、一見とても真面目そうでとてもくだけた男にシンパシーを感じた。ウクライナで買ったウォッカとワインを開けて🍷お隣のウクライナ美人の子供が起きないように、ひそやかに酒盛りをした。お互い英語で言葉を探しながら、理解しているのかしていないのかわからなかったけど、楽しかった!

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突然、ドアのノックの音がしてウクライナの出国審査官が入ってきた。パスポートを渡し、バッグの中をくまなく覗き込み、いくつかの質問をされ、去っていった。「おいおい!パスポートは持っていくのかよ!」もし、偽の出国審査官で泥棒だったら…と思うと、不安で仕方なかった。しばらくしたら、またノックして入ってきて、パスポートは返された。おお、何というドキドキ感、そして、ハンガリー入国の際も入国審査官が入ってきてパスポートチェックとパッゲージチェック…こちらは何事もなくすんだ。空港の入国審査はカウンターでカメラを見てパスポート渡してokですごく呆気ないのだが、陸路国境はなんとも心臓に悪い。でも、四方海に囲まれた日本では体験できないことなので、それはそれで感動ものである。

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ハンガリー入国後もバルトロメオとしばらく話していたが、そのうち疲れと眠気が出てきたのでお互い自分のベッドに戻った。

……どれくらい寝ただろうか…ブダペストはまだか…まだ、列車は動いているな…

突然、sige sige!という声で起こされた。

You are getting over.…getting over.!!getting over.!!!しばらくボーッとしていたが、状況が飲み込めた。どうやら、ブダペストを通り過ぎたようだ。のりすごしてしまったあああ!!OH my god!!!である。バルトロメオも私がとっくに下車しているものだと思っていたら眠っていたのでびっくりしたみたいだ。次の駅は…どうやらスロバキアと、オーストリア国境の近くまで来たらしい。Gyor(ジェール)というハンガリーの西の端の町まで来た。あと3分ほどでその駅に到着する。急いで、降りる用意をして、バルトロメオにわかれをつげた。最後までこの軟派なウクライナ人の名前を覚えられなかったが、とても名残惜しい!こんなことならば、Facebookで友達申請しておくのだった。

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本当にありがとう。おこしてくれて。もう会えないだろうけど、悪友になれそうな人物だったけど、なぜか私に似ていてとても懐かしかった。たぶん会えないけど、またどこかで会おうバルトロメオ!まさに、LIFE is beautifulやね。

 

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エピソード08 究極のセンチメンタルジャーニー

2019.9.1

ウクライナのリヴェブの駅の中はとても暗い。この駅にもBIP roomがあり、そこの部屋は古いけれど明かりがついていてコーヒーとかの売店もある。値段は30フリブニャ…約120円

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すべてがウクライナ語かロシア語…チケット売り場もいくつかあるけど、英語対応ができるのが2番カウンターしかない!O h my god!である。英語は職場でも英語の部品説明書を読んでいるし、切符の意味くらいわかるだろう。問題はlisteningである。流暢でゆっくりなイギリス英語なら何とか聴けるが、アメリカ英語は実は早口すぎて、ゴモゴモで聴きにくい…ましてや、ロシア語訛りやスペイン語訛りの英語ならば、よほど注意深く聞いていないとパニックになりそうだ。

幸い駅構内はwifiが飛んでいたので、Google翻訳のロシア語で、今日のブダペストまでチケットはありますか?いくらですか?安い二等は空いていますか?とスマホを見せた。ところが、今日のチケットは売り切れsold out

…一瞬目の前が真っ暗になった。ウクライナハンガリーの国境まで各駅停車で行って、国境バスに乗って、そこからブダペストまでれっしゃでいくか…いや、いっそのことリヴェブ空港まで行ってブダペストまで飛行機で行くか…これは高くつきそうだ!ブダペストの滞在を1日少なくして、この街に1日留まって次の日出発ならということで、とっさに出た言葉は…can I buy ticket tomorrow?

人間追い詰められると、何とスマートな英会話ができるのか…この時の自分力は我ながら自賛物である。「それなら1席だけ残っている。二人部屋下の段だがあなたはどうする?」「いくらだ?」「1500フリブニャ(約6000円)」たかーーー!!私が泊まる宿の一泊分(700円)の8日分強!!…でもこちとら夏休みと有給をつなげて出てきた手前、ブダペストで飛行機を乗り過ごすわけにはいかない。あらかじめ、こんなこともあろうかと少し緩めに計画を立てていたので、良かった!でも、切符が明日もなかったならば…と思うと決して想定の範囲内なんてことは言えない。何とか切符はゲットしてひと安心…しかしながらチケット見ると、オールロシア語、宿に帰ってオーナーに英語で「この数字は列車の到着時間。この数字は21番の部屋の下段ベッド。寝台国際列車だね。」などと詳しく教えてくれた。

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さて、そんなこんなでいよいよホームにブダペスト?行きの列車が来た。?というのは実はブダペストよりももっと先が終点…たぶんウイーン超えてドイツ(フランクフルトあたり)が終点という意味、ここらの事情は次回のお楽しみとしたい。

さて、21号室に入ると先客が上段のベッドにいた。「hello!よろしくね。私は日本から来た会社員です。あなたは?」キエフから出稼ぎにドイツに行く途中だということだ。ベッドからニュッと覗き込むその姿…あれ?このシーンどこかでみたような?そして登場人物の誰かに似ている!確か、「LIFE is beautiful」という泣けるイタリア映画の主人公がアウシュビッツの収容所の中で友達だったバルトロメオだ!!たぶん、この映画を見た人は知っていると思うが、正直脇役も脇役、でもさりげなく存在感のあるユダヤ人の友達だ。

これからこの人物をバルトロメオと呼ぶ。

そしてこれが"バルトロメオ"との出会いだった。f:id:furton_13:20191014215825j:image
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エピソード07 こしゃくなChinese girl(後編)

2019.8.31〜9.1

元を正せば、彼女が悪いわけではない。彼女の友達の言動について、私と友達の通訳をしていただけなのだ。しかしながら、彼女も当初は私のベッドにスマホの充電をしているにもかかわらず、「空いていたかと思った」…と言っていた。ここのオーナーに自分のベッドの場所を聞いたはずなのに!

以前にも中国に行った事があるが、飛行機でも電車でも私の予約席に中国人が座っていて、間違いを認めず席を去ろうとしなかった経験がある。これが中国式なのか!と思い、あまり良い印象を持っていなかったのも少しはあった。そして、絶対に謝ろうとしない。そんな印象だった。

しかし、意外にもすぐに謝ってきた(彼女が悪いわけではないが)のでびっくりした。私もno ploblemと笑顔で返した。

次会った時も、「この街も暑いところだね。」と笑顔で言ったらほっとしていたみたいで良かった。誤解が解ければ笑顔で話す…これで仲良くなれる。国家間でもこのように爽やかなお付き合いができるといいのだが、利害や面子

、駆け引きによる疑り合い…いかんせん昨今はは上手くいっていないようだ。

 

さて、彼女の友達とは仲直りし、翻訳の彼女とはいろいろ、身の上話をしていた。

湖南から北京に勉強に来て環境関係の勉強をしているいる事、東京の某女子大に留学していた事、お互いの言葉の事、私が無茶な一人旅をする事の理由、彼女の旅の目的、これからの身の振り方など…色んな話をした。よく見ると無邪気な笑顔をこちらに向ける。自分の娘が女友達かはたまた恋人か親戚の娘さんか…複雑な錯覚に陥り、「自分はいったいどの位置に立ってこの子とやりとりをすればいいのか…しばし悩まされた。

彼女はどうやら才女らしく、物事をうまくまとめる才にたけていると思った。なぜだろう…無邪気に覚えたばかりの日本語で自分のことを話してくる彼女を、笑いながらかんさつしていた。でも彼女の頭の中はしっかり整理されていて、彼女も私の話を冷静に聞いているように思えた。実は、私なんぞはいつも悩んでばかり…小心者でヘタレな性格…やはり日本人でも中国人でも女性は強い。また彼女から、中華の考え方も垣間見る事ができ、この事については日本人も学ぶべき事がたくさんありそうだと思う。

香港の話題も出たが、私は大変だね…としか言えなかった事も事実。それ以上は何も言えないのである。

民間の交流と国同士の交流は別だな…と私は行った時、彼女は友達と少し目を合わせたが…どう言うふうに感じたのだろうか?

外国を知っている中国の人なら、いえない事もあるだろうし、踏み込むべきではない…のだか避けて通るのはわざとらしいと感じた。

翌朝、私は夜行でハンガリーブダペストに出発するため、再度リヴェブの駅に確認しなければならない事もあり11時に宿を出た。
   
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彼女とのお別れは名残惜しいものがあった。

「頑張れよ」「頑張ってね」と軽いハグをし、宿を出た。LINEだけ聞いたが、後で中国はwechatしかダメだと言う事に気がつき、口頭で IDを聞いただけで(かなり急いでいたのと、別れるのが辛くなるので)…その IDも忘れてしまって…今はかなり後悔している。

日本に来たら、何かご馳走してあげたいけど…それも叶わないかな…

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エピソード07 こしゃくな Chinese girl(前編)

 

年甲斐もなく一人で外国の旅に出て無事に帰ってきた。そして何事もなく次の朝職場に行き、溜まりに溜まったメールに目を通して、会議に出かける…毎日繰り返し…そして1ヶ月が過ぎた。

最初は何ともなかったのだけれど、いまだに旅先での思い出がこみ上げてくる。

おかしい!どうしたのだろう。メキシコ、インド、ヨーロッパ、東南アジア、南米、今までいろんな国に行ったがこんな事は初めてだ。

原因はわかっている。そこで会ったある女性の事がどうも頭を過ぎるのだ。

エピソード07

2019.8.31

1ヶ月前、安いブダペストまでの航空券を購入し、そこからさらに飛行機で1時間ほど…ウクライナという国に降り立った。

マジャール人の東欧の果ての国と、元ソ連の豊かに国の国境を超えてみたいと、このエキゾチックな美しい国にやってきた。f:id:furton_13:20191011211223j:plain

キエフから少し離れたポーランド寄りの都市まで電車を乗り継いで、やってきた。そこの7$くらいの安宿で、中国から来た22歳の女性と会ったのが始まりだ。

彼女は友達と、ウクライナの子供に英語を教えるボランティアに参加するためにこの街までやってきたのだ。国が決めたしっかりしたプログラムがあるらしい…片や私は気楽な一人旅、同じ部屋のドミトリーで対面した。

それは、「可愛いお嬢さん、私は日本人です。よろしくね。」というありきたりな挨拶から始まるものではなかった。彼女の友達が、あろう事が私のスマホの充電を取り外して私のベッドに大きな荷物をおいていたのだ。私は、「人がいないからと言って空いていると勝手に判断して、自分のヘッドにしてしまうのはおかしいのじゃないか?」と大きな声で言った。どんなに外見が良くても、可愛くても悪い事は悪い!筋を通さないと!言葉が自然に出てきた。f:id:furton_13:20191011214737j:plain

海外では、おかしい事おかしいと口にだして言わなければ伝わらない。口に出さないのはすなわち、それで問題ないと認めた事と同義語なのだ。一瞬、張り詰めた空気が流れる…これが彼女との最初の出会いだった。f:id:furton_13:20191011215641j:plain