エピソード10 ソーダ色の街と、もどかしきWスタンダード

2019.9.2

バルトロメオと慌ただしい別れを終えて、急いでブダペストに向かい辿り着いたのは午前11時…なんとも間抜けなハンガリーの旅となった。ブダペスト南dilly駅に到着し、遅い朝ごはんのピザをコーヒーで流し込んで食べた。ずっと、米のメシを食べておらず、生水を飲んでいないのにお腹の調子が悪い。オーストリア国境の駅からの片道切符は5€(2000フォリント)だが、あまり現地通貨がなかったので、50€ほど両替、後は駅の荷物預かり所に荷物を預けて、地下鉄の1日券1800フオリントを購入した。

 

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sim屋はこの辺りにないので、とりあえず、クリスチナ通りを南下して、ゲッレールドの丘に登ろう。丘に登ればブダ城、大きな教会、漁師の砦観光案内所にお洒落なカフェ、色々ある。そして丘を下ってドナウ川にかかる鎖橋に向けて歩いて行こう。ブダペスト南駅はsim屋がない以外はとても良い位置にある。これで一気に観光時間が節約できるぞ。そして、宿に戻ってセチェニー温泉につかる予定が立ってしまった。…初めての街の観光にしてはフットワークが軽すぎる。…いいぞいいぞ!!でも、焦りませんよ。とにかく、あっちフラフラこっちフラフラ取り止めもなく歩き回った。天気は曇りがちだが街の景色は…まるでおとぎの国だな。f:id:furton_13:20191019162006j:image
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写真は誰か人を呼び止めてシャッターを押してもらう。excuse me. could you push the shutter?…もう何十回言っただろうか?でもね…ここからお話しに花が咲くこともしばしある…これもまた事実😅

 

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スマホにもタイマーが付いているのでそれで事足りるときはいいのだが、どうしても自分の撮りたい景色が撮れなかったらすると頼んでしまう。漁夫の砦では香港の女性にシャッターを依頼した。この方も京都の大学に半年ほど短期留学していた才女…日本語がとても流暢だ。

 

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「おたくの国今大変だね。」「そうです。あまり落ち着かないので、わたし旅に出ました。どうなるのでしょうね?」「以前のように平和な街にもどるといいね。頑張んなよ!」お互いできるだけの笑顔で、できるだけの爽やかさを意識して声をかけた。…これが私ができる精一杯の気遣いだと思った。でも、私の心の叫びは「中国政府も本当に高圧的だね。断固、圧力負けるなよ。天安門の二の前になるなよ。」このバージョンも私の心にあった。まさに、私の心の中のダブルフタンダードである。香港人だけでなく、私の中のダブルスタンダードはいろんな国に対してある。中国人、香港人、韓国人、イギリス人、南アフリカ人、アメリカ人、イラン人など他の国にも言いたいことは山ほどある。でも、そのようなことをオブラートに包まずに口にして本当に相手を元気つけられるのか?一体何になるのか?それで、何か変わるのか?国の政治や政策をその国の民間人に投射しない…これが私なりのもどかしく悲しいダブルスタンダードだ。自分の思ったことを主張する…海外に出たらそれはとても大事な事なのだが、私にはどうしてもできない。いつの日かシングルスタンダードになる日が来ることを願うばかりだ。

 

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さて、今度は鎖橋まで行ってそこで、シャッターを押してもらうよう、旅行中のフランス人男性に頼んだ。快諾してくれた。最後にフランク語でMerci〜と言ったがその後にシェイシェイ…私は中国人だと思われてたんだな…少し、寂しい気分になった。旅をしてるとしょっちゅう間違えられる。最初の掛け声はニーハオからから始まって、チーナ、チーノ、チャイナ…である。たいてい国籍を聞かれる時は悲しいかな、まずチャイナ、次はコリアその次にジャパン…である。でもこれは国の実力ランク付けではなく、どれだけ他の国の人に対しアピールしているか…の順番なのかもしれない。

 

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さて繁華街に出たので、sim屋を探さなければならない。これがないと、wifiが繋がらない…死活問題である。全く見当がつかなかったので、今度はブロンドヘアのブルーの目をした女性に英語で「ドゥーユーノウ スマートホンショップ?」英語がそれほど堪能ではないのか両手を広げられ困っていた。しかたがないので、東洋人らしき女性にまたもや聞いたら、なんと上海から来た中国人、おまけに日本語話せるじゃないか!話をによると今は中国系のブダペストの銀行に勤務していて、もうじき上海に帰るときうことだ。中国人は総じてとても親切だ。ときどき、失礼な人にも出会すけどね。

実はその中国女性もスマホのショップに行く途中だったのでか「.一緒に行くか?」という事でお供することにした。彼女は上海人らしくとてもサバサバしていて、建設的でバブル時代のやり手のオフィスレディを彷彿とさせる感じの女性だった。私は向上心のある人物は男女問わずとても好きだ。なぜか、挫けそうなときとても元気をもらえる。このブダペストの街に来てまだ4時間半ほどだが、いろんな人に助けてもらっていることになるな…(続く)

 

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