エピソード07 こしゃくな Chinese girl(前編)

 

年甲斐もなく一人で外国の旅に出て無事に帰ってきた。そして何事もなく次の朝職場に行き、溜まりに溜まったメールに目を通して、会議に出かける…毎日繰り返し…そして1ヶ月が過ぎた。

最初は何ともなかったのだけれど、いまだに旅先での思い出がこみ上げてくる。

おかしい!どうしたのだろう。メキシコ、インド、ヨーロッパ、東南アジア、南米、今までいろんな国に行ったがこんな事は初めてだ。

原因はわかっている。そこで会ったある女性の事がどうも頭を過ぎるのだ。

エピソード07

2019.8.31

1ヶ月前、安いブダペストまでの航空券を購入し、そこからさらに飛行機で1時間ほど…ウクライナという国に降り立った。

マジャール人の東欧の果ての国と、元ソ連の豊かに国の国境を超えてみたいと、このエキゾチックな美しい国にやってきた。f:id:furton_13:20191011211223j:plain

キエフから少し離れたポーランド寄りの都市まで電車を乗り継いで、やってきた。そこの7$くらいの安宿で、中国から来た22歳の女性と会ったのが始まりだ。

彼女は友達と、ウクライナの子供に英語を教えるボランティアに参加するためにこの街までやってきたのだ。国が決めたしっかりしたプログラムがあるらしい…片や私は気楽な一人旅、同じ部屋のドミトリーで対面した。

それは、「可愛いお嬢さん、私は日本人です。よろしくね。」というありきたりな挨拶から始まるものではなかった。彼女の友達が、あろう事が私のスマホの充電を取り外して私のベッドに大きな荷物をおいていたのだ。私は、「人がいないからと言って空いていると勝手に判断して、自分のヘッドにしてしまうのはおかしいのじゃないか?」と大きな声で言った。どんなに外見が良くても、可愛くても悪い事は悪い!筋を通さないと!言葉が自然に出てきた。f:id:furton_13:20191011214737j:plain

海外では、おかしい事おかしいと口にだして言わなければ伝わらない。口に出さないのはすなわち、それで問題ないと認めた事と同義語なのだ。一瞬、張り詰めた空気が流れる…これが彼女との最初の出会いだった。f:id:furton_13:20191011215641j:plain